ひつじ男の話

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爆笑問題・太田光VS三谷幸喜 仁義なき実況中継②

爆笑問題太田光さんと脚本家・三谷幸喜さんの直接対決の続き。

 

※議論はいよいよ三谷さんの作品についての話に入る。

【太田】舞台「12人の優しい日本人」がヒットするんですよ。

【上田】これは面白かったね。

【三谷】映画にもなったしね。

【太田】これは「十二人の怒れる男」のもろパクリなんです。

【上田】そんなことはない。違う!

【太田】もろパクリ!

【三谷】もろパクリです。

【太田】(「十二人の怒れる男」は自分が)文化祭でやろうとしたくらい(好きだった)。結局できなかったけど。それをヒットさせるわけですよ。「あいつ、パクッてヒットさせて、プライドってないのかな」みたいなのはあるよ。そのあと、古畑任三郎刑事コロンボのもろパクリをする。その時の視聴者の世代って、刑事コロンボを見てないから、まんまとだます。

【上田】だましてないよ。

【三谷】だましてやりましたよ。

【一同】爆笑

※ただ、古畑任三郎の「パクリ」については三谷さんも“反撃”する。

【三谷】コロンボ大好きで、中学校の時にコロンボの真似をして、コートを着て学校に行ったりしたとかしてたんですよ。

【上田】痛いやつだな~。

【太田】おれ、小学生の時にやってましたよ。

【上田】お前もかい!

【三谷】で、新しいコロンボがはじまったじゃないですか。あれがねえ、僕は受けつけなかった。僕が見たいコロンボはこれじゃないと。じゃあ、僕が見たいコロンボを自分で作ってみたいというところからスタート。

【太田】やっちゃダメなんですよ。

【三谷】丸ごとコロンボはやらないですよ。

【太田】丸ごとでしたよ。

【三谷】(パクリではなく)精神を受け継ぎたい。

【太田】ものは言いようだね。

【三谷】コロンボが好きな人にも楽しんでもらえるし、そうじゃない方にも新しい面白さを知ってもらいたい。

【太田】それは、まあ、わかるけど。おれはやっぱりそれは表現者として、やっちゃいけないことだと思う。最初にクレジットで「これをコロンボのオマージュとしてやります」と一個でてれば、おれは別に何とも思わない。でもこの人は知らない世代に「おれが発明した」かのように(見せている)。自分では言わないけど、下の世代は誤解するんだもん。

 

【三谷】でも、それを言うんだったら、最初に犯人がわかっているのを発明したのは、コロンボではないですよ。

【太田】まあ、そうだけど、一般的にガーンっていったのはコロンボじゃないですか。

【三谷】でも(最初は)コロンボじゃない。

【太田】ずるい。

【上田】でも(それなら)ピーちゃん(太田)も漫才やるときは一言いわなきゃいけなくなる。「毒舌漫才は過去先輩たちがやってきたオマージュをやります」みたいな。

【三谷】それはいらないんじゃない?

【上田】え、そっち(の味方)。


※笑いを交えながらも激論を交わした2人だが、番組は意外な結末を迎える。

【三谷】息子がいるんですけど、息子との関係の中で、はじめてドラえもんを読んだんですけど。むちゃくちゃ面白い。

【上田】今頃?

【太田】わかるのは、三谷さんとかおれって、ドラえもんの世代じゃないんだよ。オバケのQ太郎なんだよ。だからドラえもんが人気の時は、すごい腹が立ってるのよ。

【三谷】ハットリくんとかね。

【太田】そうそう。パーマンとか。

【上田】仲がいいなあ(笑)


以上、二人の激論を抜粋した。

笑いの中にも表現者としての考え方や、太田さんの学生時代の悶々とした思いを感じられる面白い番組になっていた。