男が惚れる男・みうらじゅん その理由を探る
お笑いコンビ・浅草キッドの水道橋博士さんが、かつて番組で「抱かれてもいい男」は誰かという話をしていた。
ちなみに、共演していた評論家の宮崎哲弥さんは俳優の妻夫木聡を挙げ、ラッパーの宇多丸さんは漫画家の杉作J太郎を指名。
さらに水道橋博士さんは師匠のビートたけしさんが「角田信朗さんかな」と答えたことを明かしている。
そんな中で水道橋博士さんが名前を挙げたのが、みうらじゅんさんだ。
みうらさんは1958年生まれの京都府出身。
武蔵野美術大学出身で、テレビ番組などには、「イラストレーター」の肩書で出演している。
しかし、正直、みうらさんが、どんなイラストを描いているのか、パッとはわからない。
世間的にみらうさんといえば、【マイブーム】のパイオニアということで認識されているはずだ。
みうらさん自身の【マイブーム】は数えだせば、きりがない。
以下、代表的なものを挙げていく。
●仏像
今でこそ、若い女優まで「仏像」に興味を持っていることを公言する人は多いが、そのメディア的にその元祖であっただろう。
ちなみに、京都出身のみうらさんは、小学生時代からの仏像ファンで、怪獣を見るかのように、仏像を見ていたとか。それがきっかけで中学は仏教系の私立学校に入学している。
仏像だけでなく、仏教にも興味を持ち、仏教の本も多数執筆している。
●地獄
仏教の流れで、地獄のブームもあったとか。
●松本清張
松本清張を知るためには、不倫を経験しなければわからないというのが、みうらさんの考え。
●親孝行ブーム
「親孝行はプレイだ」との持論。親孝行の著作もある。
まったくいらないお土産を収集しているという。
みうらさんの代表的なマイブーム。いまや全国的な広がりを見せている。もともとのきっかけは、警視庁のゆるキャラ、ピーポくんが気になり、警視庁に問い合わせたところからだとか。
ちなみに、ピーポくんの由来はパトカーの「ピーポ―ピーポ―」からではなく、「ピープル(人々)&ポリス(警官)」だという。
他にも毎年のようにあらたな個性的なマイブームを生んでおり、「奥村チヨ」「テープカット」「吉本新喜劇」「谷ナオミ」「ハニワ」「帝銀事件」など、数えきれない。「尿瓶ブーム」「男キッスブーム」など、到底、理解に苦しむものがある。
話は戻すが、なぜ水道橋博士さんはみうらじゅんさんに「抱かれてもいい」と思ったのか。
私なりに考えてみると、みうらさんの生き方が、男として、ひとつ理想的でうらやましい生き方なのではないかと思う。
少なくとも好きなことをして生きているように見えるのだ。
好きなことをして生きて、なおかつ好きなものがどんどん増えていく。
収集癖があることも、男の本能をくすぐる。
そんなみうらさんを爆笑問題の太田光さんは「本当は秋元康よりも儲けてもいい」と評している。
ここも「抱かれてもいい」と思えてしまうところなのではないか。
良いか悪いかは、好みが分かれるが、あからさまに金儲けの匂いがするものを嫌悪する傾向は、日本人には一定数あることは確か。
「マイブーム」でみうらさんが、どれだけ儲けているかは、わからないが、「金儲け」のにおいがあまりない(あまりないように見える)。
世間のイメージでもみうらさんより、秋元康さんの方が圧倒的に儲けているように見られているだろう。
2人がやっていることは、「ブームの火付け人」という意味では同じでもあるが、キャラクターにはだいぶ差がある。
「抱かれるか…」はともなく、今後も男の理想的な生き方を、みうらさんには見させてほしい。